今回は、【世界一わかりやすい管理職の管理術】というお話しをします。

経営者のお悩みで多いのが【管理職の管理方法】です。

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・どこまで任せればよいのか?

・どこまで放置すればよいのか?

・放置しておいてエラーが出た時にはどうすればよいのか?

・口を出し過ぎるとやる気が無くなる・・・。

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など。

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今日は凄くわかりやすく

「こういう風にすれば良いんだ!」

という話しをします。

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基本的な考え方の構造はすごくシンプル。

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2つのラインを引いて3つのゾーンに分けます。

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一つは合格ライン。

もう一つは優秀ライン。

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まずはそれぞれのラインの基準を決めます。

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例えば、業務能力なら、

・管理職なら財務諸表が読めるのか?

・マネジメント能力があるか?

・人望があるか?

業績なら、

・売上や利益が作れるか?

など。

その他にも、

モチベーション、やる気があるか?

責任感があるか?

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などがあげられます。

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これは企業や経営者によって考え方が違ってきますので、求める項目に対して、それなりの基準を作ってそれぞれのラインを設定します。

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そうすると、3つのゾーンが出来ますので、この3つのゾーンに対して、それぞれの「やり方」と「確認の仕方」を設けて対応していけばOKです。

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その1 優秀ラインより上「自走タイプ」

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このゾーンの人は基本的に「自走」できます。

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なので自走タイプの人に対しては、3つの事を提示するだけ。

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1、ミッション 

・何をやるか?という目標を与える。

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2、ポリシー 

・お客様を優先する

・仲間を大事にする

・販売なら、数を優先するのか質を優先するのか?

こうした方向性、判断基準を示しておく。

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3、結果を確認する。

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これだけです。

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自走タイプの人達は能力があり、自分のやり方、過去の実績もあり、能動的。

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全部自分でできる、つまり「自走」できる人達です。

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この人達に対して一番重要な事は、「口を出さない事」です。

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その代わり「権限」を渡す事。

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同じ自走タイプでも仕事のスタイルは様々です。

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コツコツ積み上げて行くスタイルの人も居れば、直感でどんどん進めて行くスタイルの人も居る。

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それぞれの人が成果を出しやすいスタイルで働いてもらう為には、この「権限」を渡す事が重要です。

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その2 優秀ラインと合格ラインの間「伴走タイプ」

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この優秀ラインと合格ラインの間のゾーンの人には「伴走」が必要です。

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・能力はあるけど、たまに抜けてしまう。

・頑張ってるけど、たまに続かない時がある。

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つまり、基本的にスキルはあるけど、たまにレールから外れる事があるからです。

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なのでこのゾーンの人に対しては、この3つの事が大切になります。

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1、「通過ポイントを通過したかどうか?」を確認すること。

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通過ポイントとは?

ビジネスのキーポイントの事。

細かい事はお任せしておくけど、キーポイント通過時には、経営者の決済を取らせるようにします。

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2、安心感を感じさせること。

いつも「見守っている」

いざという時には「サポートする」

という【伴走】をする事です。

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伴走とは、横を一緒に走る事。

横を一緒に走りながら、

・励ます

・褒める

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そしてレールから外れた時には、

・何か困ってる事ない?

と声をかけます。

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伴走がある事で、安心してチャレンジし、頑張ろうとしてくれます。

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こういう人は、少しづつ経験を重ねれば、自走タイプに行けたりもします。

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3、基準を作って行動範囲を決めておく

ルール、判断基準を明確にした上で任せる事。

個人の感覚に任せず、明確にしておきます。

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例えば、

・企業理念

・行動指針

・クレド

・信条

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といった物です。

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これは、経営者も、管理職も、一般社員も、全員にしっかりと叩き込む事が大切です。

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そして注意点が

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口出しをし過ぎないこと。求めすぎないこと。

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「任せた以上は70点でいい」という考えを持たないと、ストレスが溜まって成り立ちませんよ。

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ですから逆に、70点の実績が出る、という前提でビジネスを組んでください。

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その3 合格ライン以下「先導タイプ」

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このゾーンの人は、基本的にやる事を全て示し、リーダーの後ろを付いてくるようにさせなければいけません。

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でも正直なところ、中小企業は優秀な人材がなかなか来ないので、多少能力が低くても管理職になってもらうしかない事があります。

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でも、こういう人達も上手に活かして行く事ができます。

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それは、全ての事に対して見本をみせてその通りにさせる事。

本当に全て、です。

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・リサーチのやり方

・工程の組み方

など、スタートからゴールに至るまで、一つ一つをきちんと示します。

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そして、

・アイデアは求めない

・能動的な自主性は求めない

つまり、言った事を言った通りに、ただただ実行させるという事。

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でももしやらせた事に対して

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「なぜこうするんですか?」

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という質問が本人から上がって来たとしたら、丁寧に答えてあげてください。

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こういう人は学習意欲があるという事なので、今は先導タイプでも、勉強することによって伴走タイプに上がる可能性があるからです。

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でも、質問もせずに黙々とやっている人は、残念ながらもう伸びない。

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まず本人が上がろうとしていないので、無理に引っ張り上げようとするとお互いが苦しくなってしまいますので、そのままでいい。

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なぜかというと、組織には色々な人が必要だから。

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自走タイプの人や伴走タイプの人ばかりでは組織は運営できません。

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先導ゾーンの、ただ単に言われた事を忠実に実行する人材も必要なんです。

逆に、これも才能です。無理に育てようとしないでください。

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なぜかというと、能力がアップしたら必ず、先導ゾーンから伴走ゾーン、自走ゾーンに上がって行く、というものではないから。

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この自走、伴走、先導ゾーンというのは、決してピラミッド状ではないんです。

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このピラミッドを倒して平らにしてください。

全てのゾーンは共存共栄する。

この状況を経営者は許さなきゃいけないし、受け入れないといけない。

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逆に考えてみてください。全員が自走タイプだったら、けっこうキツイですよ?

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サッカーで全員がスター選手だったら、誰が中心になるのかで揉めるでしょう?

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組織としては、誰かを中心にして動いた方が良い。

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だから、自走、伴走、先導、すべてのゾーンの共存共栄が必要です。

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経営者は、【どの人がどのタイプの人か】を【見極め】た上で、【適材適所】に配置。

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そしてそのタイプに合った対応をする。

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そうする事で、誰もが【無理なく結果を出せる組織に】なっていきます。

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結果が出ない時は、経営者がチームメンバーの活かし方、配置を間違い、対応の仕方を間違っているという事です。

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認めにくいでしょうが、経営者はそこを真摯に受け止めて認めましょう。

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全ての人に能力はあります。

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全ての人には価値があります。

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「人が能力を発揮できる舞台を、経営者のあなたが正しく提供できるかどうか?」

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これこそが【究極の管理職の管理術】です。