今回は、【感動するサービスの作り方】についてお話しします。

80%対8%という数値があります。

80%というのは、優れたカスタマーサービスを提供していると思っている企業の比率。

8%というのは、期待に対して満足出来るサービスをうけられたと思っている比率。

企業側はちゃんとやっているつもりでも、実際にお客様はそうは感じていないという結果で、企業と顧客の感覚の溝を表しています。

そもそも、サービスとは何でしょう?

私は、

・顧客満足:顧客の満足を満たすこと

・顧客感動:感動を創造すること

この2つの要素があると思います。

そしてこれらは、

・お客様の期待値

・あなたのパフォーマンス

との比較で結果が決まります。

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顧客の期待>パフォーマンス

=不満

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顧客の期待値よりサービスが下回っていると、顧客は不満に感じます。

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顧客の期待=パフォーマンス

=満足

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顧客の期待値とサービスの質が同じくらい。つまり期待通りのサービスになっていれば、顧客は満足を感じます。

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顧客の期待<パフォーマンス

=感動

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顧客の期待より提供されたサービスが上まわると、感動が生まれる。

つまり、「予想外」「想定外」いい意味で期待を裏切ることは顧客の心を動かし、感動を与えます。

そう考えると、顧客の期待に応えるだけでは、顧客感動は生み出せません。

求められる期待値を大きく超えるサービスの提供をしないといけない。

そのためにはどうすればいいでしょうか?

ここで大事なのはお客様がどう思っているか?お客様の欲求を理解しておかなければいけません。

その為には、4つの価値を理解しましょう。

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1、基本価値

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常識で考えられる、必要最低限のレベルに達することです。

レストランなら、無愛想でも一応挨拶をしてくれるし、味もまずくはないレベル。

でも美味しいか?と聞かれたら、一般的で許容範囲のレベルで、【このぐらいは当然】というのが基礎価値。

これよりも下回ると不満になる。

このように、基本価値を満たしても顧客満足の向上には至りません。

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2、期待価値

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他店でもよくやっているサービス、当たり前として期待されるサービス。

レストランなら、お冷とおしぼりが提供される。

ありがたいけど、当たり前と言えば当たり前。標準的な顧客満足に達しているけど、特別感は少ない。

味も、食べ終わった時に無意識で「美味しかった」と、自然に言えるレベル。

これが期待価値のレベルです。

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3、願望価値

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ここまでしてもらえたら嬉しいけど、難しいだろうな、と思うレベル。

期待はしていませんが、顧客は潜在的に望んでいます。

例えば、夏は冷たくて、冬は暖かいおしぼり。

常連ならば、自分の名前を覚えてくれている。

店内にはキッズルームがある。

BGMが良くてインテリアも素敵。

など、おもてなしが徹底されていて、また来たいですか?と聞かれたら、「はい!」と即答できる。

つまり、従来の標準レベルから一つ上の付加価値を加える工夫をしていること。

これが【願望価値】のレベルです。

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4、予想外価値

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潜在的な願望にも無い、予期しないサービスを受けたとき、【予想外価値】が生じます。

想像を超えたサービスは顧客にとって強烈な特別感を生み、大きな感動を与えます。

例えば、世界にて約1300店舗を展開する中国火鍋専門店『海底撈火鍋』(カイテイロウヒナベ)と言うレストランがありますが、ここのサービスは凄すぎる。

火鍋ラーメンを注文するとお兄さんがパフォーマンスしながら麺を調理してくれます。これは定番!

例えば、一人で食べに行くと、相席に等身大な可愛いぬいぐるみを椅子に置いてくれます。

正直、寂しさが軽減されているか増しているかはわからないけど(笑)、発想が面白いよね?

他には、大人気店なのでよく行列になるので、待ち時間に無料でかなり本格的なネイルサービスをしてくれます。

さらには、もしも店舗が改装を行っているのを知らずに行ってしまった場合、近くの別店舗までのタクシー代を出してくれます。

こんな事、ちょっと想像できませんよね?

出前もあるのですが、これがただの出前ではない。

なんと、優秀なスタッフが一緒にやってきて、全てセッティングしてくれます。

しかも食べ終わったら鍋やコンロはもちろん、食べ残したゴミまで回収に来てくれます。

ちょっとやり過ぎかもと思うくらい、凄いでしょう!?

こんなサービスを提供されたら、もちろんリピートするでしょうし、頼まれなくても人に話したくなりますよね?

でも正に、予想を超えて感動が生まれているから、店舗も増えるし、行列店にもなる。

今は世界で1300店舗、日本では東京の新宿や池袋にも出店されています。

ん?「お金があるから出来るんでしょう?」

いいえ、お金をかけなくても出来ることは沢山あります。

先日も弊社の納車パックの事を紹介させていただきましたが、その中には、あったら便利だなと言うものを全部詰め込んでいます。

でもけして高価なものではありません。水、紙スリッパ、ガム、のど飴、メガネ拭き、消毒液などなど、全部数百円程度。大事なのは金額ではなく【心遣い】です。

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まとめ

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ビジネスの本質は人です。どんな時代でも変わらない。

基本価値、期待価値、願望価値、予想外価値。

さて、あなたのサービスはどんな感じでしょうか?

なんとなくではなく、自分がやっていることがそれぞれどの価値に該当しているのか?

何が足りないのか?ぜひ整理してみてください。

さらに、どうすれば願望価値が高まって、予想外価値を生み出すのか?という事も考えてみてください。

大事なのはお客様に興味を持つこと。

本気で喜んでもらいたい気持ち。本気で悩みを探そうとしているかどうか?

本気で向き合えば、必ず発見があり、予想外価値の提供のヒントをもらえますよ!

世の中の非常識は華僑の常識。華僑Jでした!