部下が動かないのは怠けているからではありません。
あなたの正論が“理由”を奪っているからです。
多くの上司は部下にこう言います。
「これをやった方がいい」「こうするのが正しい」と。
でも人は正しいから動くわけではありません。
人が動くのは、その行動に“自分の理由”を見つけたときです。
命令や押し付けは「やらされ感」を生みます。
逆に「やりたい理由」を引き出す言葉は、人を自発的に動かします。
「あなたならできると思いました」
「これが実現すれば、あなたの目標にも近づきます」
「ここは、あなたの強みが活きます」
──こうした言葉は相手の中に眠る動機に火をつけます。
もし今、部下が動かないと感じているのなら、それは部下の問題ではなく、あなたの言葉の問題です。
「正論」ではなく「理由」を与えられているか。
それを見直すだけで、組織のスピードは劇的に変わるでしょう。
人によって動機は違います。
成長したい人もいれば、評価されたい人もいます。
仲間の役に立ちたい人もいます。
その価値観に合わせて言葉を選べば、同じ提案でも行動の熱量はまったく変わるのです。
さらに、人を動かす言葉のもう一つの共通点は“短さ”です。
人は長い説明では動きません。
短く、核心を突くからこそ心が動くのです。
リーダーの本当の役割は、部下に正しい道を説くことではありません。
部下が自分で動く理由を見つけられるように、火種を差し出すことです。
理由を与えられた人は、自ら考え、勝手に動き出します。
そのとき組織は、指示命令型から自律型へと進化するでしょう。
もう“正論を押し付けるマネジメント”はやめましょう。
人は言葉で動きません。
“理由”でしか動かないのです。
そしてその理由を引き出すのが、リーダーの言葉です。
世の中の非常識は華僑の常識。華僑Jでした。