AIを入れると仕事が賢くなる、みたいに思われがちです。
実際、速くはなります。
整う。
まとまる。
それっぽいものもすぐ出る。
ここまでは本当です。
ただ、現場で起きることは少し違うんですよね。
AIを使うほど、人の雑さが目立つことがある。
考えていない人。
聞けていない人。
決められない人。
そこが、前より隠れにくくなる。
前は、時間がかかることでごまかせたんです。
資料が遅いのは忙しいから。
文章が浅いのは時間がないから。
整理が甘いのは手が足りないから。
そういう言い訳が、ある程度通った。
AIが入ると、その言い訳が剥がれます。
出すだけなら早いからです。
整えるだけなら、一応なんとかなるからです。
その先に何が残るか。
その人の頭の中身です。
何を聞くのか。
何を残すのか。
何を切るのか。
どこを疑うのか。
ここが弱い人は、AIを使うほど薄くなる。
たとえば会議のあと。
AIが議事録を作る。
要点も整理する。
宿題も並ぶ。
一見、仕事が進みそうです。
でも、その会議でほんとうに詰まっていたものは何だったのか。
誰が持つべきなのか。
表では合意していたけど、腹は乗っていないのは誰か。
そこを見ていない人がAIの議事録だけ読んでも、だいたい外します。
議事録はきれい。
でも現場は動かない。
こういうこと、増えます。
営業でもあります。
AIで提案文を作る。
メールも整える。
ヒアリング項目も出る。
便利です。
ただ、お客さんが本当に困っていることを
聞けていない人は、AIを使っても弱いままです。
むしろ見た目だけ整って、余計に危ない。
本人は「できた気」になるから。
でも相手には刺さらない。
聞けていないからです。
表面の言葉だけ拾って、
奥にある不安やためらいを見ていないからです。
ここ、かなり大きいです。
AIって、雑な人を賢くはしないんですよね。
雑な人を、雑なまま速くすることがある。
それがいちばん怖い。
管理職もそうです。
部下の相談内容をAIで整理する。
1on1のメモも整う。
フィードバック案も出る。
そこまでならできます。
でも、その部下が本当に引っかかっているところはどこか。
言葉にしていない不満は何か。
何を怖がっているのか。
どこで自信をなくしているのか。
そこを見ようとしない管理職は、AIを入れても人を持てません。
むしろフィードバックだけ上手になって、中身は浅い。
こういうことが起きる。
AIが入ると、仕事の未熟さが消えるわけじゃないんです。
見え方が変わるだけです。
手を動かす部分が軽くなる。
そのぶん、判断の甘さや、理解の浅さや、
責任の弱さが前に出る。
痛い話をすると、
今まで“仕事ができる風”で通っていた人が
苦しくなることがあります。
整えるのがうまい。
それっぽくまとめるのがうまい。
空気を読んで返すのも上手。
前はそれで十分、優秀に見えた。
AIが入ると、そのへんは誰でもある程度できるようになる。
そうなると残るのは、その人がほんとうに考えていたかどうかです。
何を見ていたか。
何に責任を持っていたか。
そこしか残らない。
逆に、前から地味だった人が強く見えてくることもあります。
よく聞く人。
前提を確認する人。
すぐまとめず、ちゃんと考える人。
場の空気より、本質を取りにいく人。
こういう人は、AIがあるほど強いです。
手を動かす時間を減らして、
見るべきものを見る時間を増やせるからです。
会社の中でも、ここからかなり分かれていくと思います。
AIを使って仕事がラクになる人。
AIを使って仕事が浅くなる人。
差はツールの慣れじゃない。
その人がもともと何を仕事だと思っていたかです。
仕事を「整えること」だと思っていた人は、苦しくなる。
仕事を「考えて、決めて、持つこと」だと思っていた人は、強くなる。
ここはかなりはっきりしてきます。
AIを使うほど、人間の未熟さが目立つことがある。
少しきつい言い方ですけど、ほんとうにそうです。
便利になるほど、ごまかしがきかなくなるから。
早くなるほど、中身が問われるから。
整うほど、その人の薄さまで整って見えてしまうからです。
あなたの職場では、AIで仕事が賢くなっていますか。
それとも、今まで見えにくかった人の浅さが、
前よりはっきり見えるようになっていませんか。
世の中の非常識は、華僑の常識。
華僑Jでした。