今回は引き続き、【孫子兵法から学ぶリーダーの五つの条件】
智(智恵)、信(信用)、仁(思いやり)、勇(勇敢)、厳(厳格)のうち、【仁】について掘り下げてみたいと思います。
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【孫子兵法から学ぶ リーダーの五つの条件】
③仁(思いやり)
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リーダーは、部下に対する思いやりを持つことが大切です。
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今回は、その思いやりの事について深掘りしていきましょう。
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思いやりと優しさの違い
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私は、思いやりと優しさは違うと考えています。
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優しさとは、【人の為に善意を施すこと】を言います。
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日々の関わりの中で、
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「〇〇さん、体調はどうですか?」
「〇〇さん、順調に進んでいますか?」
「〇〇さん、最近どう?」
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など、普段から部下の表情や行動を気にかけている、という事が伝わるような声がけをしながら見守る。
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外回りから帰ってきた人に飲み物を用意してあげたり、重い荷物を運ぶのを手伝ってあげる。
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これらの行動は全部【優しい】と言えます。
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ただ、やってあげた本人は良かれと思っていても、相手にとってはどうなのかわからない。
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もしかしたら余計なお節介だと思っているかも知れません。でも、それでもいいです。
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相手に対して「何かをしてあげたい」と思う気持ちが「優しさ」なのです。
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つまり、【優しさ】は他人がどう思うかより、自分がどうしたいか?を優先しています。
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思いやりとは?
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では、思いやりとは?
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思いやりとは、【相手が今どうして欲しいか?を考えて、その通りにしてあげること。】を言います。
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なので自分が手を貸してあげたいと思っていても、相手が放っておいて欲しいと言ったら、そうしてあげます。
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ただ、いつでも手を貸せる状態で黙って最後まで見守る。
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時には水面下で手助けする事もありますが、あえて知らせることもない。
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相手を立てるために、相手の自尊心のために、相手の成長のために、名もなき英雄となるような動きをする。これが【思いやり】です。
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さらに深い思いやり。仁愛 
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さらに深い思いやり。それは、【メンバーの人生を考えてあげる】事です。
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これは、【仁愛】と言うものです。
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人は必ず老化します。そうした避けられない変化も踏まえた上でキャリアのことを考え、能力アップの環境を提供し、能力を開花させ、より豊かになる方に見守りつつ導くことが一番の思いやりだと思っています。
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ただそう簡単な事ではなく、人としての懐の広さから生まれる包容力と、部下と苦楽を共にすることができる伴走力が必要になります。
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高い次元で、見返りを求めずに見守りつつ導く。
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これが【仁愛】です。
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まとめ
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ビジネスは前半戦はスキル勝負、後半戦は人間力の勝負です。
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孫子の兵法の中では、リーダーに必要な素質が【智、信、仁、勇、厳】という順番で書かれています。
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戦う力や組織への拘束力を高めるルールより、まずリーダーの人徳が大切だという事ですね。
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めんどくさい事を丁寧に、積み上げて行きましょう。
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世の中の非常識は華僑の常識。華僑Jでした!