今回は【Noを言える人は強い】というお話しをします。
私の経営哲学の原点は孫子兵法です。
世の中には様々な成功法則がありますが、その殆どは「勝つため」のものとして説かれています。
そんな中にあって孫子兵法は「勝つのではなくて、負けない事。できるなら戦わない事」と説いています。
私なりにかみ砕くと、「戦う事に対しては慎重に。事前の準備、予測が重要」となります。
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戦う事に対しては慎重さが必要な理由
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経営者なら、会社経営や新規ビジネス。
サラリーマンなら、仕事をやめて起業する。
人生に於いては、誰と結婚するか?子どもを産むこと。
などなど、大きな決断をする事が沢山あります。
どれも、成り行きやなんとなくではなく、大きな責任があると理解し、覚悟を決めて始める「慎重さ」が必要だと考えています。
なぜか?
それは【No】と言える事が大切だから。
そしてそれには、
【心の余裕が必要】だからです。
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Noと言える、心の余裕の有り無しの差。
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ビジネスの世界には、強い人、弱い人がいます。
どういう違いがあるのか?
強い人 好循環の中にいる
弱い人 悪循環の中にいる
と言えます。
そして、
好循環の中にいる人→Noと言える、心の余裕がある
悪循環の中にいる人→Noと言えない、心の余裕がない
と言えます。
ではまず、Noと言える大切さの例として、悪循環の方を掘り下げてみましょう。
◆悪循環
悪循環の根源とは?
→ライスワークをクリアしていない。
私は企業コンサルをしていますが、その時の最初の質問は
「ライスワーククリアをしてる?(その仕事で食べて行けてる?)」
です。
もしクリアしてない場合は、一旦他の事を置いておいて、最短距離で一直線に、まずライスワークをクリアする事を目指してもらいます。
そしてその為に何をすれば良いか?を考えて、実行してもらう必要があります。
夢や想い、拘りは沢山あるでしょうが、
夢の為に夢を、
拘りの為に拘りを、
【一旦】横に置いておく。
一旦妥協する必要があるのです。
ここで、ライスワークがクリアできていない企業が陥りがちな状態の例をお話ししましょう。
・借り掛けの不払いが長く続き、資金繰りが悪い。
・ルートごとにバラバラに販売して、生産管理できていない。
・コストが合わなくても値引き断れない。
単価が下がって利益減る。ストレスが貯まる
→悪循環
状況としては?
・お客様が選べない。
・苦しいのでどんなオーダーでもとらないといけない。
・こういう焦っている状況でとったオーダーは、悪いお客様が増える。
・支払い悪い、厳しい交渉をされる。でも、食べていくために【No】と言えない。
すると、
売上は上がっても、単価、利益は下がり、ストレスは貯まる一方となります。
胃が痛い話しです。
でも、ライスワークがクリアできない限りこの悪循環は続く。
だから、ライスワークをクリアできる見通しがなければ、起業すべきではないのです。
◆好循環
好循環の根源とは?
→ライスワークをクリアしている。
もし、ライスワークがクリアできていたなら?
・価値観が合わない人と取引しない
・支払いが遅れる人とは取引しない
・値引きしない
そういう条件を承諾してくれるお客様とのみお付き合いが出来る。
すると、
金銭的、心理的にも余裕が生まれる。
↓
余裕が生まれると仕事に専念できる。
↓
さらにより良いサービスを提供できる。
↓
自然と口コミが拡がる。
↓
さらに良いお客様がくる。
↓
商品の品質に妥協しなくてよくなる
→好循環
こうなると、
もしも納得がいかない条件なら、ハッキリと【No】と言える。
そして、こういう余裕がある人の波長は人を惹きつけます。
私は、【交渉は余裕比べ】という側面もあると思っています。
多くの人が、レースに入ってから必死に頑張ります。
でも逆に、レースに入る前こそ慎重に、情報収集 分析、設計するべきです。
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努力を肩代わりしてもらっていませんか?
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ライスワークをクリアしていないのにノーと言える人も居る。
その場合は恐らく、食いつなぐ為に影で必死に努力してくれる人が居るはずです。
つまり、あなたの夢、こだわり、わがままのために努力している人がいる。
その人の努力を無駄にしない為に必要な動きを、あなたは出来ているのでしょうか?
考えてみてください。
【No】と言える事は大切。
その為に、ライスワークをクリアしておきましょう!
レースが始まる前の準備、予測を怠らない事ですよ!
世の中の非常識は華僑の常識。華僑Jでした!