それは、『自分自身の価値』を部下からの好感度に委ねていることにある。

そもそも、人間が『好かれたい』と望む心理の裏には、
『自分自身の哲学や軸』が明確ではないという問題がある。
自分の軸が曖昧だから、周囲の反応で自分の価値を測ろうとしてしまう。
これは、リーダーとして最も致命的な欠陥となる。

真に優れたリーダーとは、『部下に好かれようとはしない』
リーダーの存在意義とは、組織で成果を出し、部下を勝たせることにある。
そのためには『嫌われることを厭わない覚悟』が必要。

孫子の兵法には『将とは、兵を愛するも、その意に従うに非ず』という考え方がある。
これは部下を大切にすることと、部下の望み通りに動くことはまったく別であることを意味する。
リーダーが好感度を求めて判断基準を歪めれば、組織の中に不公平が生まれ、
規律は崩壊し、結果的にリーダーは軽く見られるようになる。

もしあなたが『部下から好かれたい』という欲求に支配されているなら、自問してほしい。
『自分は何のためにリーダーになったのか?』
『部下に好かれるためか、それとも組織を勝たせるためか?』

人間の心は、好感度という表面的な快楽より、
『結果を出した』という達成感で本当に満たされるもの。
あなたが組織を勝利に導けば、
最初はあなたを嫌っていた部下でさえ、心の底からの尊敬と信頼を寄せるようになる。
真の尊敬は、『好かれること』からではなく、『勝たせること』から生まれる。

リーダーの本質は『好かれること』ではなく、『嫌われる勇気を持ち、部下を勝者にすること』である。

世の中の非常識は、華僑の常識。
華僑Jでした。