チームビルディング、好きな人ってそんなに多くないですよね。
表ではみんな笑います。
ちゃんと参加もする。
ワークもやる。
ランチ会も写真だけ見れば楽しそうです。
ただ、終わったあとに残るあの感じ。
で、仕事は何が変わるんだっけ。
あれがある職場は、けっこう危ないです。
関係を良くしたい。
風通しを良くしたい。
一体感を作りたい。
言っていることはまともなんです。
人間関係が悪いより、いいほうがいい。
連携が取れないより、取れるほうがいい。
そこは間違っていない。
ただ、現場が冷める時って、施策が悪いんじゃないんですよね。
会社が「仲良く見せること」を先に始めた時です。
本当はあるんです。
言えていない不満が。
誰も触っていない不公平が。
一部の人だけに寄っているしわ寄せが。
上が見ていない温度差が。
そこは放っておいて、先に「みんなで理解を深めましょう」が始まる。
そりゃ白けます。
社員って、思っている以上に冷静です。
会社が本気で関係を良くしたいのか、表面を整えたいだけなのか。
ちゃんと見ています。
残業だらけ。
評価も曖昧。
言うべきことを言わない管理職もいる。
できる人にばかり負荷が寄る。
その現実はそのままなのに、
「チームの絆を高めよう」とだけ言われたら、心は動かない。
むしろ引きます。
いちばんしんどいところを触らないまま、
空気だけ明るくしようとしているからです。
営業の現場でもあります。
数字のプレッシャーが強い。
案件の取り合いもある。
フォローする人は毎回同じ。
空気を支えている人もだいたい同じ。
なのに、月末にレクリエーションを入れて、
「チーム力を上げましょう」とやる。
いや、その前に見るところあるよねって、みんな思ってる。
口に出さないだけで。
チームって、イベントで良くなるものじゃないんですよね。
一緒に笑ったから信頼が生まれるわけじゃない。
同じTシャツを着たから一体感が出るわけでもない。
ああいうものが効く時もあります。
ただ、それは土台がある時だけです。
日々の仕事の中で、ちゃんと見てもらえている。
言いにくいことも扱われる。
困った時に放置されない。
評価にも筋がある。
その土台があるから、施策も効く。
土台がない職場でやるチームビルディングは、だいたい逆効果です。
仲良くすることを強要されている感じになる。
本音を飲み込んだまま拍手して、笑顔だけ作る時間になる。
それが何回か続くと、社員は学びます。
ああ、この会社は問題を解く気はないんだなと。
空気を演出したいだけなんだなと。
そうなると、一番失うのは参加率じゃないです。
信頼です。
経営側は善意なんです。
空気を良くしたい。
壁をなくしたい。
本気でそう思っていることも多い。
ただ、関係って、あたためれば良くなるほど単純じゃない。
きつい言い方をすると、関係性が悪い職場の多くは、仲が悪いんじゃないんです。
放置されているだけです。
不満も偏りも温度差も、そのまま積もっているだけ。
そこに手を入れないまま「もっと仲良く」は、順番が違う。
白ける職場には共通点があります。
みんな、何に困っているかを知っている。
でも会社は、そこじゃないところを頑張る。
その瞬間、現場は一気に冷めます。
この冷め方は静かです。
反発もしない。
表面上は協力する。
ただ、心の中で降ります。
こうなると、もう厄介です。
参加しているように見えて、誰も乗っていないからです。
本当に必要なのは、チームビルディングそのものじゃないんですよね。
先にやるべきは、仕事の現場をちゃんと整えることです。
言いにくいことが言えるか。
偏りが放置されていないか。
頑張っている人が損していないか。
管理職が嫌な役を引き受けているか。
そこが整ってくると、自然と空気は変わります。
変な施策を足さなくても、会話は増える。
連携も良くなる。
人って、ちゃんとした職場では、
わざわざ仲良くさせられなくても近づいていくものなんです。
強いチームって、仲がいいチームじゃない。
仕事の中で信頼が積み上がっているチームです。
困った時に助けてもらえた。
厳しい話も逃げずに向き合ってくれた。
見てくれていた。
そこからできる信頼は強い。
イベントでは代わりになりません。
チームビルディングを頑張るほど、白ける職場がある。
その空気、社員が冷たいんじゃないです。
会社が向き合う順番を間違えた時に出る、静かな反応です。
あなたの職場は、関係を良くしようとしていますか。
それとも、見なきゃいけないものを見ないまま、
雰囲気だけ整えようとしていませんか。
世の中の非常識は、華僑の常識。
華僑Jでした。