商売をしていると、つい「もっと大きく」と考えます。
売上を伸ばしたい。
店を増やしたい。
人を雇いたい。
大きくなると、成功した気がするからです。

でも、ここに落とし穴があります。
大きくなっても、儲かっているとは限らない。

売上が2倍になった。
けれど、人件費も家賃も仕入れも2倍。
手元に残るお金は、前とほとんど変わらない。
むしろ、忙しさと不安だけが増えている。

こういう会社を、たくさん見てきました。

大事なのは、大きさではありません。
厚みです。

同じ売上でも、利益を厚くする。
いらない経費を、一つずつ削る。
安売りをやめて、価値がわかる人に、きちんと売る。

そうすると、規模は小さいのに、残るお金は増えていきます。

大きい会社が偉いのではありません。
派手な会社が強いのでもない。
静かに、確実に利益を残している会社が、いちばんしぶとい。

不景気が来ても、簡単には倒れないからです。

規模を追うと、見えなくなるものがあります。
一人ひとりのお客様の顔。
一つひとつの仕事の質。
数字の中の、小さなほころび。

大きくすることに気を取られて、
足元の利益が薄くなっていることに、気づかない。

これは、経営に限った話ではありません。
仕事でも、暮らしでも同じです。

手を広げすぎて、どれも中途半端になる。
あれもこれもと抱えて、一つひとつが雑になる。

広げるより、深める。
増やすより、濃くする。

規模は、見栄です。
利益は、実力です。

厚みのある商売は、数字にはっきり表れます。
同じ100万円の売上でも、手元に30万残る商売と、
5万しか残らない商売がある。
後者は、忙しいだけで、いつも綱渡りです。

一つ値上げする。
一つ経費を削る。
一人、価値のわかるお客様を大事にする。

派手さは、ありません。
でも、この地味な積み重ねが、不景気でも倒れない体をつくります。

広げるのは、1日でできます。
でも、厚みは、1日ではつくれません。

一つひとつの仕事を、丁寧に仕上げる。
一人ひとりのお客様を、大事にする。
その積み重ねが、静かに利益を厚くしていきます。
派手さのない仕事ほど、あとで効いてきます。

数字を見るときは、売上の大きさに酔わないでください。
売上は、通り過ぎていくだけのお金です。

最後に手元にいくら残ったか。
そこだけが、いざというときあなたを守ります。

あなたが今、広げようとしているものは、厚みを伴っていますか?

世の中の非常識は、華僑の常識。
華僑Jでした。