目の前に、楽な道と、面倒な道があります。
人はたいてい、楽な道を選びます。
当たり前です。
誰だって、楽をしたい。

でも、長く商売をしてきて、一つわかったことがあります。
楽な道は、あとで一番高い請求書が届く。

面倒だから、確認を省く。
あとで、大きなトラブルになる。
面倒だから、話し合いを避ける。
あとで、関係がこじれて、直すのに何倍も手間がかかる。
面倒だから、勉強を後回しにする。
あとで、大事な場面で判断を間違える。

その場では、確かに楽なのです。
でも、先送りにした面倒は、利子をつけて返ってきます。

しかも、最初なら小さかったものが、
放っておいた分だけ、大きく育っている。

だから私は、面倒なことほど先にやると決めています。
気が重い電話。
言いにくいお詫び。
うんざりする確認。

朝いちばん、頭が元気なうちに、いちばん嫌なものから片づける。
そうすると、1日がまるごと軽くなります。

面倒の多くは、放っておくほど育ちます。
小さなほころびが、大きな穴になる。
軽い誤解が、こじれた対立になる。
後回しの1本の電話が、失った信頼になる。

だから、まだ小さいうちに手をつける。
芽のうちなら、指でつまめます。
木になってからでは、のこぎりがいる。

後回しにしたものは、頭の隅に居座り続けます。
別のことをしていても、どこか気が重い。
その重さが、一日中、力をそいでいく。

先に片づけてしまえば、心が軽くなる。
やってもいないのに疲れる、あの損から抜け出せます。

面倒を先送りにすると、もう一つ、見えないコストがかかります。
気がかりが、頭の隅に残り続けることです。

やらなきゃ、と思いながら、別のことをする。
その間ずっと、心のどこかが重い。
集中できない。
楽しめない。

やっていないのに、疲れていく。
これほど損なことはありません。

楽をするな、という説教ではありません。
本当に楽をしたいなら、面倒を先に片づけておけ、という話です。

今あなたが、見て見ぬふりをしているその面倒。
それは、いつやっても面倒です。

だったら、まだいちばん小さい今のうちに。
先に手をつけた人だけが、あとで楽ができます。

あなたが今、後回しにしていることは何ですか?

世の中の非常識は、華僑の常識。
華僑Jでした。