「高いと言われたから、少し安くしよう」。
商売をしていると、そう考える場面がありますよね。
でも、値引きの前に確認することがあります。
お客さまは、何に対して高いと感じているのか。
そこを知らずに価格を動かしてはいけません。
同じ10万円でも、高いと感じる人もいれば、安いと感じる人もいます。
違うのは、財布の中身だけではありません。安心したいのか、失敗したくないのか、未来を変えたいのか。
人は、それぞれ違う「心の計算式」で買い物をしています。
花屋さんが売っているものを考えてみてください。
花そのものが欲しい人もいます。
でも、大切な人を喜ばせたい、その時間をつくりたいという人もいる。
そこで選ばれる理由は、花の本数や値段だけではありませんよね。
例えば、お客さまが「高いですね」と言った時、「では一割下げます」とすぐ答えるのは簡単です。
でも一度、「どの部分がご心配ですか」「導入したあと、何が変われば価値を感じますか」と聞いてみる。
それだけで会話の質は変わります。
価格を気にしているように見えて、本当は成果が出るか不安なだけかもしれません。
不安が理由なら、保証の説明や、実際に使う流れを見せるほうが親切ですよね。
時間が理由なら、どれだけ手間が減るかを一緒に整理してみる。
相手の心の中にある計算式を知らないまま値引きしても、不安はそのまま残ります。
大切なのは、こちらが売りたいものを押し出すことより、相手が何を守りたくて、何を手に入れたいかを理解すること。
そこまで考えると、伝わる価値も変わってきます。
経営でも同じです。
実績を示したほうが安心する人もいれば、使った先の未来が見えた瞬間に心が動く人もいる。
商品を変えなくても、伝える順番や見せ方を変えるだけで、価値が伝わることがあります。
もちろん、価格が重要なお客さまもいます。
だからこそ、一方的に「うちの商品はいい」と言うのではなく、相手が何を大切にしているかを知ることから始めてみてください。
安くするのは、一つの方法です。
でも、それしか選択肢がないのはもったいない。
値札を変える前に、相手が本当に手に入れたいものを聞いてみてください。
売る力は、話す力だけじゃない。相手の心にある判断基準を読み取る力です。
世の中の非常識は、華僑の常識。華僑Jでした。