今回は昨日に続き、【孫子兵法から学ぶリーダーの五つの条件】 智(智恵)、信(信用)、仁(思いやり)、勇(勇敢)、厳(厳格)のうち、【信】について掘り下げてみたいと思います。 ㅤㅤ ━━━━━━━ 【孫子兵法から学ぶ リーダーの五つの条件】 ②信(信用) ━━━━━━━ 【信】の要素の目的は、部下と良好な信頼関係を構築すること。 そのためのキーワードは有言実行です。 そしてその有言実行には3つの段階があります。 ㅤㅤ ━━━━━━━ 1、能力面の有言実行 ━━━━━━━ ・目標を達成する。 ・仕組みを変えてやる。 ・働きやすい環境を整える。 ・学びのチャンスを提供する。 ㅤㅤ リーダーは部下が簡単に出来ないことが出来てしまう。簡単にいうと能力が高くて仕事ができる。 ㅤㅤ でも能力が高いだけでは、信頼関係は構築できない。 ㅤㅤ 「この人はすごい」「自分よりできるな」という感情から能力を認める。もしくは先輩や上司という立場に従う。 ㅤㅤ 「認める」「従う」という、【信用】の段階です。 ㅤㅤ ━━━━━━━ 2、行動面の有言実行 ━━━━━━━ ・締め切り厳守と言いながら、自分は締め切りを守らない。 ・時間を大切にしろと言いながら、自分はいつも5分遅刻。 ・みんなで掃除しようと言って部下まかせ、自分が動かない ・挨拶が大事と言いながら、自分から挨拶しない、もしくは無愛想な挨拶しかしない。 ㅤㅤ こういう人は、正しい事を言っていても、信憑性が無いし、説得力がない。 ㅤㅤ 「行動の模範となる」こと。これがリーダーに求められる二つ目の有言実行です。 ㅤㅤ 行動の有言実行が出来ているリーダーは、 ㅤㅤ ・自分との約束も守ってくれる。 ・この人が出来ると言ってくれたということはきっと出来る。 ㅤㅤ そんな風に思ってもらえる。 ㅤㅤ リーダーの行動がリーダー自身の言葉の裏付けとなり、部下に信じて大丈夫だという自信と安心を与えられるのです。 ㅤㅤ この時初めて、従う対象が「立場」や「役職」から、「あなた」という人に変わります。 ㅤㅤ そして、「なんでそんなに出来るんだろう?」とリーダー自身に興味を持つ人も現れ始めます。 ㅤㅤ ここまでくると、【信用】から【信頼】に変わります。 ㅤㅤ ━━━━━━━ 3、人格面の有言実行 ━━━━━━━ ここまでくると、ファン、信者のような応援者も増えてきます。 ㅤㅤ いい感じですよね。でも逆に危ない時期でもあります。 ㅤㅤ 「たまにはヌケても大丈夫だろう。」 ㅤㅤ 「みんな許してくれるだろう。」 ㅤㅤ そんな風に甘い考えが出て来てしまい、気がついたら、今まで出来ていた【行動面の有言実行】ができなくなった・・・いいえ、しなくなってしまうのです。 ㅤㅤ でも、一度あげられたプライドの高さを簡単に捨てられないのが人間です。 ㅤㅤ 「そんなルールは知らない、聞いていない。」 ㅤㅤ 「私はちゃんとやっているけど、〇〇さんのせいでこうなった。」 ㅤㅤ 「今景気が悪いからどこでも売れていないよ」 ㅤㅤ こんな風に、ミスをしても素直に認められなくなり、自分の落ち度を誤魔化したり言い訳したりする。 ㅤㅤ 他には、 ㅤㅤ 「こんなのは私がやることじゃない。」 ㅤㅤ 「リーダーは例外だよね。」 ㅤㅤ こんな風に、偉くなったと勘違いして部下からの信用に甘えてしまう。 さらには、めんどくさい顧客やクレーム発生時に部下を盾にして隠れてしまう。嘘をつく、などなど。 ㅤㅤ さて、この結末はどうなるのか、わかりますよね? ㅤㅤ 能力の有言実行、行動の有言実行ができなくてもまだ許されます。 でもこの第三段階の【人格の有言実行】で信用を失うと、なかなか取り戻せません。そしてこれが理由で離れた人は基本的に戻っては来ません。 ㅤㅤ ・ありがとう、ごめんなさいと素直に言える ・どんな些細な約束も守る ・どんな人に対しても誠実に接する ・困っている時はすぐに助けてくれる ・全て自己責任と考えている ㅤㅤ この段階で求められるのは。リーダーとしての誠実な態度、心構えです。 ㅤㅤ ━━━━━━━ まとめ ━━━━━━━ 【信】の3段階。 ㅤㅤ 1 能力の有言実行 信用:判断、予測が正しいと信じられる。 自分の味方と認識しているわけではなく、ビジネス等の表面上の付き合いのレベル。 ㅤㅤ 2 行動の有言実行 信頼:信用+味方 信用できるだけでなく、自分の味方と認識し、安心して自分の弱みをさらけ出し、相談等、頼ることができるレベル。 ㅤㅤ 3 人格の有言実行 尊敬:信用+信頼 信頼できるだけでなく、自分が「こうなりたい」という目指す目標となる人、というレベル。 ㅤㅤ -----+-----+----- 能力の有言実行を通して認めてもらい ㅤㅤ 行動の有言実行を通して興味を持ってもらい ㅤㅤ そして最後自分の人格の有言実行で信用、信頼勝ち取って、尊敬される真のリーダーになる。 -----+-----+----- これこそが、我々が目指すべきところではないでしょうか? ㅤㅤ めんどくさい事を丁寧に、やって行きましょう! ㅤㅤ 世の中の非常識は華僑の常識。華僑Jでした!